膝蓋骨脱臼(Patella Luxation)

このブログを訪れてくださっている方の多くが
「膝蓋骨脱臼」で検索されて来られているようです。。。


検索ワードでは
 膝蓋骨脱臼
 PennHip
 フラット 膝 手術
 フラット 脱臼 手術
上位4つです。

何とも暗いキーワードだらけのブログですね〜(苦笑)


ととが知り得た脱臼の事についても、そろそろまとめていこうかと。

 2008年5月30日現在の情報です。
 ハルが脱臼して以来の経験や聞いた話をまとめているので、
 間違いや認識・感じ方のズレがあると思います。
 この情報が全てではないので、必ず信頼できる獣医師の診断を受けてください!

 表記内容に間違いがあればすぐに修正いたします。
 間違いや誤解に気付かれた識者の方がいらっしゃいましたら、ご指摘頂けると助かります。




膝蓋骨脱臼
 外方(膝関節から見て外側)と内方(膝関節から見て内側)が一般的
  上方や下方もあるらしい
 中〜大型犬は外方が多く、小型犬は内方が多いそうです。
 フラットは立膝(膝が伸びきっている)姿勢が多いので力学的に脱臼を
 起こしやすいという事もよく言われています。


脱臼の程度
 グレード1 外そうと思えば外れる or 脱臼しても自然に元に戻る
 グレード2 自然に脱臼してしまい戻さないと戻らない
 グレード3 ほぼ脱臼している状態 戻すとしばらくは戻っている
 グレード4 脱臼しっぱなし 元に戻らない

 グレード1と2の初期はほとんどケンケンしたりせず触らないとわからない。
 グレード2の後期から3では外れている時にケンケンする。
 明らかな跛行が見られる。膝は曲げた状態。

 ハルはグレード4には至らなかったので経験上の症状は不明。

セカンド、サードとオピニオンを求めていたのですが、一様に
グレード2以上は外科手術が必要。との見解。

というか、余程軽度でない限り外科手術以外では治らないと思います。


   が、経験の問題等でずいぶん手術を断られました。
   フラットの手術経験豊富でないと以下に記す理由から断られることが多いです。



脱臼の発見
 時折ケンケンする。
 走り出す時、走っている時後ろ足を揃えてウサギ跳び状態。
 足裏を拭こうとする時、片足だけ持ち上げにくい。
  持ち上げにくい足ではなく、反対の足が悪くなっている。
  体重をきちんとかけられない為、このようになる。

 足を拭く時に膝を曲げると、コクッとかグリッとか違和感がある。
  ずれている膝蓋骨が本来当たるべきではない関節に当たっている
 お座り検査
  お座りをした時に膝が伸びている。(足を投げ出すように座る)
  膝が曲がりきらない(鋭角に曲げられない)
  さらにまたを開くように座っていると股関節形成不全
  (CHD:Canine Hip Displasia)の疑いも。。。
 



脱臼のメカニズム
 滑車溝がない or 浅い(先)
  膝蓋骨の収まる関節の溝がないので定位置に収まるはずがない
  注)適当な場所で膝蓋骨が留まってしまうと膝蓋骨で膝関節に
    新しい溝を作ってしまうことがあるらしい。
    放置すると、関節炎を併発し手術できなくなる。

 筋肉の配置が悪い(先)
  上下左右の靱帯によって膝蓋骨は支えられている。
  この筋肉の配置や内外のバランスが悪いと、力を入れた時に脱臼。
  力任せに脱臼するので結構な痛みを伴うらしい。
  また、放置した場合は大腿骨が湾曲してしまうことも珍しくないらしい。

 股関節のゆるみ(先)
  股関節のゆるみによって大腿骨の向き(傾斜?)が変わってしまう。
  これにより、筋力バランスが崩れて脱臼を引き起こす。


 靱帯断裂(後)
 体重増加による関節の変形(後)


ハルは、滑車溝が非常に浅く、筋力のない子供のころは問題が起きなかった。
脱臼していても自力で元に戻る程度だったと思う。
体重が増え、筋力が付いてきた頃から脱臼し始めた。
今は何となく大丈夫な左膝も、グレード1の診断をもらっています。
先天的なものとの診断を受けているので兄弟達が脱臼しないか?
これが一番の不安ですが、今のところ他の子達は大丈夫みたい。



脱臼の対処
 とにかく脱臼させないようにすることが一番大切。
 ダッシュや方向転換、飛び上がる動作など脱臼が判明したら厳禁です。
 年中脱臼を繰り返していると、膝の回りにある他の靱帯を傷つけてしまいます。
 最悪は、ハルのように他の靱帯を切ってしまい手術も難しくなります。


 また、お散歩も症状が落ち着くまでは舗装路の方が安心です。
 以前にも書きましたが、砂浜は厳禁です。
 乾いて締まっている土ならばいいのですが、雨降り後などで滑りやすい時は
 出来るだけ避けた方が良いように思います。
 滑る動作は、膝の関節を無理に伸ばしてしまうようで、必ずと言っていいほど
 ハルは脱臼していました。
 
 階段も飛び上がるような動作になるし、
 きちんと膝を曲げて後ろ足のつま先を持ち上げないと上れない。
 症状が悪化するとこの動作が難しくなるので避けた方が良いと思います。
 
 体重管理をきっちりとする。
 あばら骨と背骨が「手の平」で確認できる程度。
 と言うのも適性体重の見分け方とか?



脱臼の治療
 基本的には外科手術以外には無いと思います。
 「脱臼のメカニズム」の様な骨格・筋肉が問題を起こしているので
 内科治療で何かが変わるとは思えないからです。
 外方脱臼は内方脱臼に比べ予後の経過が悪いらしいです。

 フラットは他犬種と比べても活発で痛みに強い(鈍感?)な面があるらしく無理をしがち。
 また、リウマチを発症しやすく関節液(漿液)が溜まってしまい膝蓋骨が浮いたり
 様々な合併症を起こし再手術をすることも珍しくない。そうです。
 
 術後の入院はほとんどが1週間程度のようですが、今回のハルのように
 2週間は入院&監視してくれる病院の方が安心です。 
   立ち上がり、きちんと術後の足をつき始めるのが大体術後1週間。
   縫合したところが癒着し始めるのも術後1週間頃です。
 ここから少しずつ歩かせて様子を1週間観察し、レントゲンと抜糸をしてから退院でした。


 ハルが手術を受けた病院でのフラットにおける膝蓋骨脱臼手術について
   手術自体の難易度はそれほど高いものではない。
   問題なく完治させることが非常に難しい。
 このような説明と見解でした。 


幸せなことに、今日現在まで膝が腫れたり水が溜まったりせず
非常に快調な予後の経過を送っています。
ひとえに、病院の先生やスタッフの方々のお陰だと感謝しています!


膝の触診は難しいものではなく、元に戻すのもきちんと教われば、
誰でもとは言いませんが難しい行為ではないと思います。
推奨はいたしませんが、脱臼している異常な状態を可能な限り減らせるのは
飼い主だけだと思ってのことからです。

ぜひ、ホームドクターの検診時に教わってみてください。
ランで走り回った時の軽いケンケンは、もしかしたら初期症状かもしれません。
早期発見、早期治療が愛犬の為にも最良の結果をもたらすと思います。



少しでも、膝蓋骨脱臼で悩んでいる方達の参考になれば。
でも、素人が書いているので、間違いがあればすぐに修正いたします。
間違いや誤解に気付かれた識者の方がいらっしゃいましたら、ご指摘頂けると助かります。
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by toto_caca | 2008-05-30 16:46 | フラットコーテッドレトリバー